群馬県 館林市 館林城跡内 城沼の畔 尾曳稲荷神社

群馬県 館林市。

現在は「向井千秋記念子ども科学館」が建つ、館林城本丸跡の北に「尾曳稲荷神社」があります。

台地の端にあり、館林市の市民の憩いの場所である「城沼」を望む、広く見晴らしの良い所です。

奉納された幾つもの鳥居が並ぶ

神社の鳥居前から、幾つもの奉納された鳥居が並ぶ景観が見えます。趣があります。

訪れるには、尾曳神社の参拝者専用駐車場があり、30台以上は停められるスペースが設けられています。また、近くには「向井千秋記念子ども科学館」や「田山花袋記念文学館」、城沼周囲の公園を訪れる人が利用する「尾曳駐車場」と公共トイレもあり、散策には良い場所です。

明治時代の絵馬がある

尾曳神社に奉納された絵馬についての説明板です。

絵馬の所在は神社とあります。普段目にする事は出来ませんが、神社の本殿内の天井壁に掛けられているようです。

社の内部は空調されてはいないと思います。明治時代のものなので、風化が懸念されるところです。

狐の導きによって築かれた城

尾曳稲荷神社のご由緒。狐により導かれて城が築かれたとあります。城の名は尾曳城。

「倉稲魂命(うかのみたまのみこと)」は穀物の神様。京都伏見稲荷神社の主祭神でもあり、全国の稲荷神社で祀られています。

ウカノミタマ - Wikipedia

「誉田別命(ほんだわけのみこと)」は、第15代・応神天皇の生前の名であり、八幡神・武神としても知られています。

全国で最も多い神社・八幡宮で祀られている神様です。当サイトでも栃木県佐野市にある八幡宮を紹介しています。

「素戔嗚尊」は、天照大神の弟。その力強さから、厄も薙ぎ払うという意味で厄除の御利益があるとされています。また、出雲で八岐大蛇(やまたのおろち)を退治して櫛稲田姫を救った事から、縁結びや美容にも御利益があると言われています。

「日本武尊」は、景行天皇(日本武尊の父)の時代に、西の熊襲、東の蝦夷と戦い、国を治めるのに尽力した、勇ましい人物です。難局打開の神や火防の神、武の神、交通安全の神とも呼ばれています。

立ち並ぶ鳥居を抜けると、狐の狛犬が迎えてくれます。

平成天皇・皇后の御成婚時の記念樹がある

平成天皇が皇太子であった頃、正田美智子様とご成婚された時の記念樹を植えた時に建てられた記念碑。隣に記念樹があります。

冬なので葉は落ちていますが、どことなく、品を感じる樹形、佇まいです。

駐車場から見る拝殿です。本殿は拝殿の後部にあります。

手水舎。近づくと屋根裏にあるセンサーが人を感知して、水が流れます。

様々な御祈願を受け付けてくれています。

拝殿の向かって左側に社務所があり、お守りの授与や祈願受付を行っています。

拝殿を正面より。

拝殿前には、狛犬と、狐の狛犬が置かれています。こちらは拝殿に向かって左側。

こちらは向かって右側の狛犬と、狐の狛犬です。

左側は、狛犬・狐の狛犬とも、右足で毬を押さえています。

右側は、狛犬・狐の狛犬とも、左足で鬼?のような獣を押さえています。

調べてみると、左の狛犬は毬を押さえ、右の狛犬は子供を押さえている狛犬が多いようですが、必ずしもそうではなく、この尾曳稲荷神社のようなケースもあるようですし、左右の狛犬とも足の下に何もない狛犬もあるようです。

狛犬とは|神社の知識
「狛犬(こまいぬ)」とは、神社の拝殿前や参道の要所に左右「一対」となって設置されている像です。勇ましい表情でじっと佇む狛犬は、どのような意味とルーツ、起源を持っているのでしょうか。

本殿の北側は、土盛りがあります。館林城の土塁遺構かと思いましたが、城に見られるような長く続いているものではなく、社の乗っている付近のみです。その形はや細長く、かつ、中央部の幅が狭く高さも両側より少し低くなっているので、小さな前方後円墳なのではないかと思いました。

古墳は、多くの場合、河川や低地を見下ろすような高みや、水害の可能性が少ない場所に作られています。

この古墳と思われる高まりの場所も、城沼を見下ろす位置にあります。

古墳であることの標示はありません。神社境内にあり、古くから写真のように三峯社や、小さな摂社が周囲にあるためか、発掘調査はされていないのかも知れません。

高まりの上からは、拝殿の後部にある朱塗りの本殿が同じ高さから見られます。

屋根の他はほぼ朱塗りがされており、鮮やかです。

本殿を裏側から見ています。

本殿の更に裏側(東側)の、神社境内から下へ下がった場所には、弁財天が祀られています。

周囲を水に囲まれた弁財天です。

写真には写っていませんが、池の周りには石積みと、同じように石積みに挟まれた小さな水路の痕跡が残っています。

その水路は、館林城跡のある高台から弁財天のある低地に流れ込むようになっていたようで、以前は台地上に降った雨水がここへ流れてきており、そして更に時代を遡ると、館林城の水堀の一部であったのではと思われます。

尾曳稲荷神社のある台地上から、城沼と尾曳駐車場を見ます。

城沼と尾曳駐車場はほぼ同じ土地の高さなので、恐らくは尾曳駐車場は昔は城沼の一部かまたは湿地であり、館林城を囲むの水堀としても防御の役割を果たしていたものと思われますが、いつしか埋め立てられてしまったようです。

尾曳稲荷神社

御祭神    倉稲魂命(うかのみたまのみこと)

合祀祭神   誉田別命(ほんだわけのみこと)

       素戔嗚尊(すさのおのみこと)

       日本武尊命(やまとたけるのみこと)

御利益    五穀豊穣・商売繁盛・交通安全・芸事上達・火防など

お守り    あり

御朱印    あり 

参拝者数   普段は少なめ 正月は多い

参拝所要時間 約30分

駐車場    あり 神社敷地内 30台以上     

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