「総社神社」とは?
上野国総社神社は前橋市内を流れる利根川から西に約1.5km付近にあり、国府の近くに造営されたこともあり、やや周囲より高い土地にあります。
神社へ自動車で行く場合、神社の南に25台程度、北に45台程度の駐車場があります。
神社に近いのは北駐車場で、境内の真裏に停められます。しかし、北駐車場は正面の鳥居とは逆方向になるので、私は正面鳥居から南に50m離れた南の駐車場を利用しました。
駐車場を出ると、すぐに神社正面の鳥居が目に入ります。
正面鳥居を潜ると、約100mほどの参道があり、本殿へと至ります。
なお、この正面鳥居の南には約300mほどの直線の道が続いており、かつてはこの直線の道も参道であったのかも知れません。それ以上は、蒼海城跡図(下写真)を見るとかつての河川を利用した堀へと至るようです。
本殿にお参りします。
2月上旬の日曜に行きましたが、境内には骨董品のお店も出ており、ある程度の人出がありました。
本殿の右横の舎では、お守りが売られているほか、祈祷も受け付けています。
もちろん、御朱印もあります。椿があしらわれた綺麗な絵柄です。
いくつもの摂社と石仏群
本殿の右側、お守りが売られている舎の更に奥へ向かうと、九十九社や、いくつかの摂社があります。その更に奥、本殿裏には、石仏群があり、その殆どが、男女の像が彫られたものになっています。
このあたりは少し土地が高まりになっており、かつての蒼海城の土塁の跡なのかも知れません。
けやきの御神木
石仏群からすぐ西へ歩くと、写真のような欅(けやき)の御神木があります。樹齢約800年とのこと。本殿前にあるご神木は約500年だそうなので、総社神社内ではこれが最も古い木になるでしょうか。
見ての通り樹形がとても珍しく、幹が根となり地面へと繋がっています。幹の中を見ると、少し焦げた跡があり、落雷があったのかもしれません。
同じ群馬県内の上野原町にある「原町の大ケヤキ」にも、同じように幹に空洞が出来、幹から根に繋がるような樹形が見られます。
調べると、古木や、過去に樹木の生命に関わるような大きなダメージを受けた木には見られる現象なのだそうです。このご神木は、樹勢は盛んなように見えます。長く神社を守って頂きたいと思います。
神社は「蒼海城跡」にある
そして、神社境内にある「蒼海城跡地図」。城の名前「蒼海城」については、初めて見た時からとても良い名称だなと思いました。
この総社神社も、城内の域に含まれており、とても城の範囲が広いです。
群馬県内の中毛で、この規模がある城は、前橋城と、この蒼海城くらいかも知れません。大きな河川と複数の堀に囲まれ、堅固な事もよく解ります。
現在は城の遺構はほとんど失われており、土塁が少し残る程度なのが残念です。
下の写真は、神社西方100mほどの所にある、蒼海城土塁跡です。写真では解りにくいですが、幅は10m弱、高さについては、長い月日によって低くなっていますが、右の道路から2m以上の高さがあります。土塁の左側の方が土地が低いようなので、堀があった場所だと思われます。
往時はもっと規模があり、当時の城の姿は壮観であったと思います。
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